「きんとと」通信 7月②

前回は、本読みについてお伝えしました!

主に、ト書きを読む辛さについてでしたが(笑)

というわけで今回は予告通り「荒立ち稽古」について書きますねー


「荒立ち稽古」で重要になってくるのが、みんなで舞台装置を把握すること!

実は、稽古が開始するだいぶ前から、プロデューサ・演出(時には脚本家も)は美術家さんと舞台装置の打ち合わせをしてます。立ち稽古ではそれをついに役者たちにも詳しく知らせなくてはなりません。

立ち稽古で重要になってくるのは、お客様からの見た目だけではなく、舞台装置の中身。

どこにどんな段差があって、セットの裏はどんなふうに通れて、「ではけ口」(舞台なかと舞台袖の出入口)の数と位置を把握します。


寸法も出ているので、稽古場の床に簡易的にそれをバミって(ビニテと紐を使います)いよいよ立ち稽古!というわけです。


クロジの舞台装置は、ではけ口が多いことで有名。
これを把握するのが大変!パニックです!


今回のではけ口の数は………

15個以内!

とだけ言っておきます!!!

装置の説明を終えるといつも、客演のみなさんは「こ、これは、思ったよりも凄まじく大変そうだぜ…」と気付きます(笑)

そしてさらに演出から、台本に沿ってそのではけ口の出入りが説明されます。


たとえば…

「7番から入って、ケンカしたら、4番に逃げる。また5番から入ってきて、Aのエリアで仲直りして、今度は二人で2番にはける。」

みたいな指示が矢継ぎ早に出されるわけです。

それを白目むきながら、台本にメモしていく役者たち。


ここは新宿地下道かよ!!!((;゚Д゚))


荒立ち稽古は、辛いことばかりではありません。

今回は、和もの芝居の要素がありますので稽古着が楽しい。
出演者の半数以上が浴衣で稽古しています。
裾捌きや仕草など、ジャージでは想像しにくいものが掴めてきます。
和装になると一気に「非日常感」が出て、アガるー⤴︎⤴︎

浴衣を着て、簡易的にバミられた舞台空間に立ち、共演者の顔を見ると、自分の演じる役の「視界」を感じることができ、早くも興奮。

そんなふうにして「きんとと」稽古の7月が過ぎていきました。

次回は、ついに集中稽古場編です!!


KIMURA HARUKA

木村はるかが140文字をオーバーする時。

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