10代の女の子を消費するということ

私は、歌って踊るアイドルさんや、10代の若い女優さんにずっと注目しています。

彼女たちの才能や感性に感動させられ、ただ静かにその成長を見守り、届かない思いではありますが、その展望を真剣に考えてもいます。


私が特に応援しているアイドルグループはハロー!プロジェクトに所属しています。

このお正月、新年のおめでたいタイミングにも関わらず、二つのグループからそれぞれ一人ずつ計二名、メンバーの活動休止が伝えられました。

どちらも一時的なもので、しばらくは治療に専念をして、またグループに戻ってくるとのことですが、ファンたちは当然残念に思い、メンバーを案じて心を痛めています。

応援しているアイドルの笑顔とパフォーマンスが見られないということは、ファンにとってとても寂しいことなのです。

さて、その活動休止の理由は、怪我や体調不良によるものでした。それぞれ、詳しくは触れません。

思えば去年も、病気や声帯の不調により、一時的に活動を休止したメンバーもいましたし、そのまま卒業してしまったメンバーもいました。


10代の女の子というのは、心も体も成長期で、とてもナイーブで不安定な生きものです。

背が伸びる。体重が増減する。肌も変わる。肉体が女性になっていく。心も変わる。他人も、自分も、気になる。

そんな時期の女の子たちが、大人の世界で「労働」をし、他人と比べられ、評価されます。

その「労働」というのも、単純作業やアルバイトのようなものではなく、自分の存在・発言・感性や能力・努力などをパブリックな場所で提供するというものです。

私は、彼女たちを消費するファンでありながら、時折これはあまりにも過酷な状況だなと想像し、胸を痛めることがあります。


怪我や体調不良は、時にどうしようもないことだと思いますし、今回のことを特に強く問題視しているわけではありません。

近くにいる保護者や、スタッフは、きっと細心の注意とケアをしてくれていると信じています。

でも、こういったことがあるたびに、マスコミを通して、メディアを通して、私たちはあまりに脆く、かけがえのない存在を消費させてもらっているんだ、と思い直させられます。


10代の女の子。

こんな儚いものが、美しくないわけがない。目が離せなくて当然です。

本当なら、この時期の女の子は、だれかと比べられたり、成長を急がせることなく、自分の変化と向き合いながらゆっくり大人になるべきなのかもしれません。

あらためて私は、彼女たちの笑顔、歌声、姿、をファンとして大切にしたいと思いますし、これまでこの貴重な時間をアイドルとして活動し、私たちに与えてくれた数々のアイドルたちにも深く感謝します。





KIMURA HARUKA

木村はるかが140文字をオーバーする時。

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