音楽・歌・踊り

クロジ「銀の国 金の歌」を制作する中で、
個人的にうれしかった音楽周りのことを
書きます。

月猫とリュート

あれはまだ企画立ち上げ段階…

「劇中音楽どうしよー?」

と相談をしていた時に、リュート奏者の久野さんのお名前を出したのが私でした。

久野さんとは、5、6年前にある企画で楽曲を作っていただいて、それを歌わせていただいたご縁がありました。

その後、久野さんは「MISHAORU」への楽曲提供や「月猫とリュート」でのユニット活動をされていて、あきやまかおるちゃんや坂本美里ちゃんと親交のあった私にとっては、近しい存在の音楽家でした。

久野さんのお名前を一番に挙げた私ですが…坂本美里ちゃんの才能と存在が相当重要だと考えていたので(笑)
結果的に「月猫とリュート」の名義で、お二人揃ってお力添えをいただけたことは、大変幸運だったと思います。

劇中の楽曲を、この私が歌うこと。
いつどの時点で決定したのか、今はもう覚えていませんが、また久野さんの楽曲を歌わせてもらえることは、とてもうれしく楽しみでした。(むっずいんですけどね!!!)

「金の歌~大漁の歌」

というわけで、
私が歌わせてもらったのが、作品の序章後から象徴的に聞こえ始め、流宮の宴会へとシーンが移行する中でパフォーマンスしました「金の歌~大漁の歌」です。

稽古で次第にのども疲弊していく中で、
「今のうちに録らないとヤベぇ…」
と思った私は、月猫さんらと独自に連絡を取り、稽古の合間を縫いレコーディングに赴きました。

レコーディングってさ…

全然慣れないっっ!

音は人並みに取れるし、ライブとかもしたことあるし、CMの仕事で突然歌わされたりしてきたけど、ちゃんとしたレコーディングが一番難しい!!

自分の声が味も素っ気もないものに聞こえて辛いようおうおうおう~~(>_<)

と、自信喪失の波に飲まれそうになる私を、月猫のお二人は優しくおだててくださいました。

ほんと、お二人には感謝してもしきれないし、それを凌ぐほどのご一緒できたうれしさで胸がいっぱいなのです。

オープニングシーン

・仕上がった音楽
・踊り子ちゃんたちの華麗な舞
・アンサンブルキャストたちの力強い踊り

これらが合わさって、あのオープニングシーンになりました。

それらすべての振り付けをしてくださったのは、SHIHO先生☆

クロジの舞台にこうした歌や踊りのシーンを入れる試みは初めてだったので、SHIHO先生とも今回が初めて。

コレオグラフだけでなく、シーンの意味を汲み取ってくださった上での演技指導も徹底してやってくださいました。

…作家としても役者としても、なにげにこれが一番感動したかもしれない。

自分が真ん中に立つシーンのことをここまで考えてくださってる!という手前味噌な感激ですかね(笑)
ほんとうにうれしかったですSHIHO先生。

また、私もこの2年、趣味の範疇ではありますが、クラシックバレエを楽しく続けてきました。その成果や思い入れを、今回の振り付けに生かせたような気がしてうれしかったのです。
バレエやってなかったら、もっとSHIHO先生にもご迷惑かけてただろうし、クロジの新しい挑戦をちゃんと果たせなかったかもしれません。

あのオープニングシーンで、歌にも踊りにもそこまで自信の無い私が、千弦として笑顔でいられたのは、隣で踊ってくれてる踊り子ちゃんたちの体から溢れる生命力の眩しさと、背中で感じるアンサンブルキャストたちの意気でした。
後ろから、声や振動が伝わることで、「わぁみんな盛り上がってるな!うれしい!」って素直に感じて、自然と笑顔になれたんです。

そして、そのシーンを思いきり楽しむからこそ、物語が進む中でそれがもう二度と取り戻せないものになる、という展開が、私自身にも、また見てくださったお客様にも熱く届けられたかなと思います。

これから、もしまた、大きな舞台を作ることがあったなら、歌や踊りなどの音楽的な要素は欠かせないものだと、個人的には確信しています。

KIMURA HARUKA

木村はるかが140文字をオーバーする時。

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