クロジ第16回公演『銀の国 金の歌』

無事終了しました!
ご来場くださった方、応援してくださった方、みなさーん、ありがとーございます!!



この物語に関わってくれたすべての人、

この物語を目撃してくれたすべての人、

が、

いつもよりすこしでも豊かな気持ちになって、

いつもとすこし違うなにか美しい景色が見られたなら、

なにより幸せです。

ほんとうにありがとうございました。

森悠


たくさんたくさん書きたいことがあるんだけど、まずは役者として楽しかったことを振り返ります。

~千弦を作ってくれた人たち~

 その1:鰤刃くん

 なんといっても鰤刃くん。千弦の恋人です。

狩野和馬さんが演じてくれました。

おお神よ、これが狩野和馬なのですね…!

私は、和馬さんが好きでねえ、かれこれもう10年はいろーんな舞台で和馬さんを見かけ、

「なんだあのクソうめえお兄さんは!」と片想いしていたので、

今回このようなラブラブな形で共演できたことは、

なんだかもう夢が叶いすぎちゃって明日死亡しそうです。

和馬さんは常に私を千弦として、海のように広い愛で包んでいてくれました。

バカップルが極まりすぎて、稽古場でも周りから冷やかされたりウザがられたりしていました(笑)

幸せな時間すぎて、人生のいろいろを投げ捨てそうになりました。

鰤刃くんのことを大好きな千弦・鰤刃くんを失い変わりゆく小国の中で苦しみ戦う千弦役を演じるにあたって、私にとってはこの鰤刃って人が役作りの礎でした。


と、ところがだ!

その2:槌谷

ぐーぐーこと江口拓也くんが演じてくれた、千弦の幼馴染・槌谷。

こ い つ な ん で す。。。YO!

このぐーぐーが!初舞台にも関わらず!劇場に入ってからもぐんぐん芝居がよくて!心が持っていかれるのだ!!

(私とのラスト、牢屋のシーンで泣きすぎてコンタクト何枚も落としてたらしい…)

物語後半、千弦と槌谷は度々向き合うシーンがあり、お互いの言葉や状況が相手の次の行動の後押しにもなっていました。

私は日に日にドラマティックになるぐー槌谷に影響されまくり、次第に「今の流宮でともに戦っている槌谷と千弦」という新しいラインが構築されていきました。

(本を書いてる時は、鰤刃くんが一番大きな存在で、槌谷は琴と同じくらいか、なんなら女友だちとのドラマのほうを重んじたいなくらいに思っていたのに、こんなことになるなんて、本当に演劇って面白いし、ぐーぐーマジすごい。)

千弦の中で、槌谷の存在が大きくなると同時に、あんなに大好きだった鰤刃くんの死がどんどん遠のいていって… 私だけは鰤刃くんを忘れちゃいけないはずなのに、今を生きる辛さに飲み込まれて、もう顔も声も薄れてくような気がしてクソ辛かった。


 でも、結局私の演じる千弦は前に進んでみることにしたのです。


逆算とか辻褄合わせとか全部やめて、目の前の人の表情や言葉に夢中になって誠実になって、どんどん変わって、想像しなかった景色を真っ直ぐ見つめて…

その果てに、ある時ふいに溢れた喪失感がありました。


そんなシーンを一緒につとめてくれたのは…


その3:琴

ででん!クロジ福圓美里!

今回は仲良しの幼馴染の役。

楽しいシーンは普段のノリのままだけど、銀のことで彼女を責めるシーンは、とっても難しかった。

自分の中の悲しみと向き合うことも、今ある不安を放出することも、それを解決できないとわかってる相手にぶつけることも、そういうの私自身ぜんぶ苦手だし、以前のようにただ友だちとして話せない役としての辛さも重なって、ほんとうに苦しいシーンでした。 

でも、美里は、琴は、そこにいてくれて、私を見て、言葉を返してくれる。

劇場に入ってからはなにも考えずにそこにいることができました。


「ああ、いい作品が書けた気がするぞ…!」

という作家としての手応えとは裏腹に、役者としては、稽古期間中なんだか不完全で不安で意気地無しなまま過ごしてきてしまった反省もある今回。

集まってくださったキャスト陣が素晴らしすぎて、その方たちを見ているだけで、すこし竦んでいたのかもしれない。情けないなぁ。。。

もっとその人たちの中に混じってお芝居したいと思いながら、決して多くはない自分のシーンとコツコツコツコツ向き合い続けていた気がします。

もちろんそれもこれも無駄ではなくて、劇場に入ってからは、さらに音や光にも助けてもらって、弾けることができました。

そして最後まで疑問と挑戦をやめずにいられたことがとっても幸せでした。

「明日はこうやってみる!」 を推進してくれる演出と、応えてくれる共演者たち。

そしてそれを静かに淡々と支えてくれていた他スタッフと演出部たち。


好きな、現場でした。ほんとうに。
これが、いつも作れるわけではない特別なものだと知ってるから、すべてがかけがえなかったです。
そしてあらためて、そのすべてをしかと見届けてくださったお客様、ほんとうにありがとうございました!


長いブログ、一旦〆ますが、まだです!まだあります!(笑)


KIMURA HARUKA

木村はるかが140文字をオーバーする時。

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